取引条件の見直しも必要になる与信管理

与信管理を適切におこなうためには、取引をしている相手との取引条件を定期的に見直す必要もあります。いつまでも同じ条件で売掛金などの取引を続けていると、相手の会社の経営状態が悪化した時に債権が回収できなくなることもあるので、取引先の会社の状態に合わせて取引の条件を変更していった方が、損失の発生を未然に防ぎやすくなります。取引先の状態を調べる時には、さまざまな種類の情報を収集した方が総合的な判断がしやすくなります。一つの情報では健全な経営をしていると判断できる場合でも、別の情報では全く違った判断ができることもあるので、さまざまな手段を利用して情報を収集する必要があります。

自分の会社だけでは取引先のことを十分に調べられない場合には、専門の会社に調査を依頼することもできます。専門の会社でなければ探しにくいような情報もあるために、こうした会社に依頼することで、取引先の問題が見つかることもあります。与信管理を適切におこなうためには、企業の内部に蓄積している情報を活用することも重要です。それらの情報を確認するだけでは不十分で、情報の内容をしっかりと分析することで、取引先に対するより正確な判断がしやすくなります。

与信管理の仕事をしている人だけでなく、それ以外の仕事をしている人も、協力して情報を収集するようにした方が、企業全体でより多くの情報を集めることが可能になります。取引先の人間と接することが多い営業の仕事をしている人なども、情報収集に協力する必要があります。